MENU
ご参加はこちらから →→→ 

「うん」で終わらせない。お祭りの帰り道、子どもを「推し語り」に変えた問いかけ

hachibodo

こんにちは!
はちボド×Asobibaのまっすーです。

先日、地域の中学校がお祭りの熱気に包まれました。

3月だというのに、遊び尽くした子どもたちはみんな汗だく。

でも、その表情はどこか誇らしげで、
充実感に満ち溢れていました。

そんな彼らに、いつものように声をかけようとして、
ふと足が止まったんです。

「お祭り、楽しかった?」

喉元まで出かかったその言葉を、あえて飲み込んでみました。

「楽しかった」というたった数文字で、
彼らの中にあるこの熱量を片付けてしまうのは、
なんだかすごくもったいない気がしたからです。

問いかけをほんの少し変えてみる。

すると、いつもは「うん」「まあね」で終わってしまう子どもたちの口から、
驚くような本音が溢れ出し始めました。

今日は、そんなお祭りの帰り道に起きた、
「問いかけの工夫」についてお話ししたいと思います。

「楽しかった?」からもう一歩先へ。問いかけ一つで変わる返答

いつもの「楽しかった?」という問いかけ。

返ってくるのは、
テストの採点表に〇をつけるような

「うん」
「まあね」

「楽しかった」

という短い言葉。どこか、やりとりがそこで完結してしまう寂しさがありました。

だからその日は、思い切って問いの角度を変えてみた。

「来年、もしお手伝いするとしたら、どこがいい?」
「お父さんやお母さんを連れてくるなら、どこを見せてあげたい?」

すると、さっきまで一言二言しかなかった子どもたちの返答が、
ガラッと変わりました。

子どもたちの口から。

「ポップコーン屋さん手伝いしたい!」
「忙しそうだったけど、つまみ食いできそうじゃん(笑)」

ニヤリと笑う子もいれば、
別の子は声を弾ませながら、

「体育館で中学生の人がギター弾いてたところ連れてくよ!」
「めちゃくちゃ上手だったもん!」

まるで自分の「推し」を語るかのような熱弁。

ただ「楽しかった」だけでは終わらない。

もっと深い「彼らのお祭り」が見えてきた瞬間でした。

評価する「客」から、心を動かす「仕掛け人」へ

子どもたちが語ってくれたのは、
単なる「お祭りの感想」ではありませんでした。

彼らの頭の中では、
すでに来年、自分も参加したり、大切な誰かを喜ばせたりする
「自分事のシミュレーション」が始まっていたんです。

「楽しかった」という言葉は、受け取ったサービスへの採点に過ぎません。

でも、問い方を変えるだけで、
子どもたちの視点は

「お祭りを評価するお客さん」から、
「どう楽しむかを考える仕掛け人」へと切り替わりました。

なぜ、問いかけ一つで子どもたちの言葉がこれほど豊かになったのか。

そこには3つの変化があったと感じています。

子どもたちの内側で起きていた「3つのスイッチ」

  • 「未来の自分」を想像するスイッチ

    「どこをお手伝いしたい?」と聞くことで、

    他人事だった屋台が「自分が働く場所」に変わります。

    「つまみ食いできそう」なんていう発想も、

    運営側に回った自分をリアルに想像しているからこそ。
  • 「大切な誰か」を想うスイッチ

    「親を連れてくるなら?」という問いは、

    自分一人の満足を超えて、

    相手の喜ぶ顔を想像させます。

    自分が心を動かされた「中学生のギター」を、

    どうにかして伝えたいという「プレゼンター」の顔が引き出されていました。
  • 「好き」の理由を掘り起こすスイッチ

    「どこを見せたいか」を考えるとき、

    子どもたちは自分の中にある「お気に入り」を必死にスキャンします。

    そのプロセスが、

    ぼんやりした「楽しかった」という記憶に、

    鮮やかな色彩を与えていくのです。

なぜ、子どもたちは「推し」を語り始めたのか

「中学生のギター、めちゃくちゃ上手だったんだよ!」

そう語る子どもの瞳は、
キラキラと輝いていました。

いわゆる「推し」を語る時のあの熱量です。

なぜ、問い方ひとつでここまで言葉が溢れ出したのでしょうか。

そこには、子どもたちの心の深いところでスイッチが入った瞬間がありました。

「もし〜するなら」という問いかけは、
ただの思い出話を「自分ならどうするか」というシミュレーションに変えてくれます。

  • 「自分で選びたい!」という気持ち(自律性)

    「はい/いいえ」で終わる質問ではなく、

    「どこを手伝う?」「誰を連れてくる?」と選ぶ余地を作ることで、

    「自分で考えて決めている」というワクワク感が刺激されます。
  • 「私にはこれがわかる!」という自信(有能感)

    自分が良いと思ったものを誰かに教える。

    それは、自分の発見に価値があると感じる経験です。

    その自信が、内側から湧き上がる「伝えたい!」という強い動機(内発的動機づけ)に火をつけました。
  • 「好き」を分かち合いたい欲求(共有欲求)

    自分の「推し」を誰かに届ける。

    そのプロセスを通じて、私と子どもたちの間には、

    単なる「先生と生徒」以上の、

    もっと深い「つながり」が生まれたような気がしています。

問いかけは、心を開く鍵だった

「楽しかった?」という言葉は、もちろん悪くない。

でも、その一歩先を問うことで、
子どもの心の奥に隠された「とっておきの面白さ」がひょっこり顔を出すことがあります。

問いかけは、子どもの心を映す鏡。

彼らが世界をどんなふうに面白がり、
何に心を動かしているのか。

それを教えてくれる本当に大切なコミュニケーションの入り口なんだと、
改めて気づかされました。

次はどんな問いかけで、
彼らの「意外な一面」を引き出してみられるのか。

子どもたちの背中を追いかけながらそんなことを考えていた、
お祭りの帰り道でした。

ABOUT ME
まっすー
まっすー
はちボド主催者
こんにちは!学童職員×ボードゲーマーのまっすーです。八王子市を中心に大人が熱中できるボードゲーム会や、子どもたちが楽しめる居場所作りをしています。”はちボド”を通して、ボードゲーム初心者でも気軽に楽しめるような、素敵な交流の場を作っていきたいと考えています。一緒に楽しいボードゲームライフを満喫しましょう!
記事URLをコピーしました